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ピープルツリーの日々のこと

火曜日

16

4月 2013

手作りの地に思いをはせて・・・STORY of Glass Beads Making Vol.1

Written by , Posted in 生産者のこと

みなさん、こんにちは。
商品開発部の雑貨担当カッシーです。

今回は、インドで私たちのアクセサリーを手がける
生産者パートナー「タラ・プロジェクト」についてご紹介。
2012年の秋の出張レポートを3回に分けてお届けします。

今回はインドの村にある「ガラス・ビーズ」工房です。
首都デリーを朝6時に出発して車で約5時間半、
村に到着したのはお昼時になっていました。

道中の通勤時間帯は、日本と同じく大混雑の踏み切り、
手をつないで歩く小学生の登校風景で人がたくさん。
日本と違うのはバイクに3人乗りの青年たちや、
ぎっしりつまれたフルーツの軒先のお店など、
活気あふれる空気でしょうか。
町並みを抜けて果てしなく続く長い道のり、
ガラスビーズ工房への思いを膨らませていきます。

こんなにくっついて暑苦しくないのかな。仲良しなのかしら。

こんなにくっついて暑苦しくないのかな。仲良しなのかしら。

どこまでも果てしなく続く長い道のり・・・。

どこまでも果てしなく続く長い道のり・・・。

工房のある村は小さく、とても貧しい。。。
町並みを見ただけでもそう感じられるどこかさみしい風景。
訪問者もめったになく、インド人イスラム教徒とヒンズー教徒が暮らす町。
笑顔たっぷりで迎えてくれる工房の代表や職人さんや子どもたち。
その笑顔の背景には長いこと貧困問題を抱えています。

町全体はあまり活気がなく寂しい印象を感じて、、、、

町全体はあまり活気がなく寂しい印象を感じて、、、、

笑顔たっぷりで優しい、工房代表のテンシン・カーンさん。もう10年以上も工房をきりもりしています。

笑顔たっぷりで優しい、工房代表のテンシン・カーンさん。もう10年以上も工房をきりもりしています。

工房を訪れる前に、タラ・プロジェクトのエデュケーション・センターを訪問する機会がありました。
タラ・プロジェクトのスタッフのジョシュさんが案内してくれました。

小学校がとても通えない遠い距離にあるため、村で重要な基礎教育の場所となっているとのこと。タラ・プロジェクトのガラス・ビーズを作る職人さんの子どもだけでなく、地域の子どもたちもたくさん受け入れ、現在は約270人の小学生が通っています。

教材や教師の給料、運営などすべてタラ・プロジェクトでまかなっており、その運営資金というのは、職人さんたちがつくるガラスやアクセサリー、手芸品雑貨などの製品の売り上げで成り立っているのです。

センターの入り口。ブルーグリーンの壁と黄色い看板が目印!

センターの入り口。ブルーグリーンの壁と黄色い看板が目印!

低学年のクラス。教室には子どもたちがぎっしり。

低学年のクラス。教室には子どもたちがぎっしり。

英語の勉強。発音もスペルもバッチリ!

英語の勉強。発音もスペルもバッチリ!

高学年のクラスは算数の授業。

高学年のクラスは算数の授業。

狭くたって、机がなくたって、どこだって勉強は真剣(?)

狭くたって、机がなくたって、どこだって勉強は真剣(?)

ヒンズー語の数学の教科書。残念ながら全く読めずくやしい。

ヒンズー語の数学の教科書。残念ながら全く読めずくやしい。

よく見ると友達の肩をつかみながらの回答。来客がいたから恥ずかしかったかな。

よく見ると友達の肩をつかみながらの回答。来客がいたから恥ずかしかったかな。

タラ・プロジェクトが運営するこのようなセンターは、インド北部を中心に10箇所あり、
現在約1100人の子どもたちに教育の場を提供しています。
その中でも特に貧困家庭の190人の子どもには、エデュケーション・スカラシップを設け、
教育費や教材の補助など物理的支援と併せて、
両親への学校教育への理解やモチベーションを高めてもらうためのスタッフによる
こまめな家庭訪問なども行っているそうです。

貧困地域にとって子どもには学校よりも家のために働いてほしいという両親が少なくありません。
また、貧困がゆえに教育の機会が得られなかった若い女性に何かしらの技術を身につけ
自立できるようにと、職業訓練(縫製など)センターを5カ所運営しています。

そして、新たにパソコンなどのスキル・プログラム・センターが開設されました。
現在約45人の子どもたちが通い、約3カ月間受講します。
マイクロクレジット・プログラムも始まり、その輪は少しずつ広がっています。

タラ・プロジェクトの始まりは、たったの5人の教育者(先生)だったと聞きます。
現在では事務所スタッフが約50人、各地の手工芸工房と繋がりを持ち生産活動をサポートします。
児童労働反対のイベントや啓発活動をすると同時に、実際に一人でも多くの子どもたちに教育の機会をと、地域に密着した活動を途切れることなく続けてきた地道な取り組みの努力と精神には本当に頭が上がりません。

この素晴らしい精神に惹かれてインターンシップにくるインドの大学生も多いそうです。
大きな団体と違い支援の人数は少ないかもしれませんが、こまめな家庭訪問など、両親の意識が浸透しやすいように寄り添っている姿が印象的でした。
物価や教育費が上がっていくインドの今、タラ・プロジェクトの存在はより必要とされているように感じました。

そしていよいよ、ガラス・ビーズ作りの現場へ・・・。

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4月20(土)、自由が丘店のイベントでも、
私カッシーが詳しくお話しさせていただく予定です。
ぜひ、遊びにきてください♪