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ピープルツリーの日々のこと

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火曜日

19

9月 2017

ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)に聞く
ピープルツリーとのコラボレーション

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V&Aのライセンシングリサーチ&商品開発マネージャーであるアメリア・カルバーさんに
ピープルツリーとのコラボレーションについて伺いました。
(英国のピープルツリーで掲載されたブログの翻訳記事になります)

――ピープルツリーとコラボした理由を教えてください。
ピープルツリーとV&Aは、専門分野が異なるものの、品質や手仕事、ひらめきや技術革新に対する情熱は同じだと感じています。私たちの使命は博物館の芸術作品をより身近にすること。ピープルツリーとともに活動できたことは喜びでした。

V&A OCサテンシードプリント・長袖シャツワンピースは、ボタンを開ければ羽織としても着られる。

――コレクションが生まれるきっかけはどんなことでしたか?
V&Aで2018年2月から始まる展示、「オーシャン・ライナー~スピードとスタイル~」展の世界観からピープルツリーがヒントを得て、コラボレーションが始まりました。
1920~30年代のオーシャン・ライナー(タイタニックに代表されるような豪華客船による旅行)の黄金の時代は、ファッションやエンターテイメント、インテリアから建築にいたるまで、あらゆる分野を通じて流行したアールデコ・スタイルと密接な関係があります。その時代のデザイナーたちは、ファッションと船上のライフスタイルというアイデアに注目。リラックスするための普段着からデッキ上のテニス、晩餐のためのイブニング・ガウンまで、それぞれのシーンに活躍する洋服が必要になるため、ファッションが重要だったのです。そして、オーシャン・ライナーは最新ファッションを披露するには最適な場所でもありました。船内の食堂につながる劇場のような大きな階段は、最先端ファッションに身を包んだ乗客たちの舞台に。オーシャン・ライナーの流線型の建築は、ファッション・ショーや撮影のロケ場所となることも多かったのです。ファッション同様、オーシャン・ライナーの旅は人びとの夢と現実をつなぐ「場」としての機能がありました。
また、1930年代の洗練された女性たちは、誰もが花柄プリントの洋服を持っていました。ピープルツリーが選んだ柄は、夏の芝生の上やオーシャン・ライナーで開かれたティーパーティーで着ていたエレガントな洋服を思い起こさせてくれます。

――あなたがV&Aで働くようになった経緯と、仕事について教えてください。
私は英国のアングリア工科大学で芸術史を勉強しました。卒業後インターンをしたいと考え、オークション・ハウスに手紙を出したところ、絵画の保管庫での仕事をもらいました。芸術史が得意でしたし、素晴らしいことだと思いました。さらに、自分にはアイデティックメモリー(映像記憶)があることが、後々わかったのです。230万点以上も作品を所蔵する博物館で、これは計り知れないほど貴重なことです! 10歳の頃に訪問して以来、私はV&Aが大好きでした。1回目の訪問では、すべてを探検し尽くせないと悩んだことを覚えています。でも、悩むことはありませんでした! 私は2000年からずっとV&Aで働いています。ここで私はライセンス事業部で仕事をして、世界中のパートナーにデザイン・リソースやブランドの承認を出しています。


V&A OCサテンシードプリント長袖ブラウスは、背面にフリルがほどこされたデザインがかわいい。

――今回のコラボレーションの中であなたが好きなものは何ですか?
私が大好きなのはV&Aチューリッププリントのフリルブラウスです。心地よさとエレガントなフリルが大好きです。仕事ではいつも身なりを整えるようにしています。でも朝はカメラを手にクロスワーカーズ(V&Aの別館でファッション関連の資料やテキスタイルが保管されている)のはしごを上がり、さらに博物館の華やかなイベントに出ることもあります。ですから、どんな状況でも対応できなくてはいけないんです。ピープルツリーのV&Aとのコラボ商品はとても幅広く使えるため、ドレスアップもカジュアルダウンも簡単です。

V&A チューリッププリント・フリルブラウス。きれいめにも、カジュアルにも対応できる万能なデザイン。

――V&Aの今後の活動について教えてください。
前述の通り、2018年2月からV&Aでは船旅の黄金時代に想いをめぐらせ、「オーシャン・ライナー~スピードとスタイル~」という新たな大きな特別展を開催します。マサチューセッツ州セイラムのピーボディ・エセックス博物館との共催、後援にバイキング・クルーズ社(米国の客船運航会社)を迎え、国際的な規模でオーシャン・ライナーのデザインや文化面での影響を探る初めての展示となります。建築やインテリア、船上で発展したファッションやライフスタイルまであらゆる側面を探索できる展示となっています。楽しみにしていてください。

――ありがとうございました。

撮影:Audrey Reglioni

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水曜日

30

8月 2017

『着る』を通して身体の声を聞く。
そんな洋服をつくってみたかった

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今季ピープルツリーとコラボした遠藤栄理香さんにインタビュー。
フェアトレードとの出会いや洋服づくりで大事にしたことなど語っていただきました。

毎日の暮らしとヨガを、シームレスにつなぎたくて

19歳からヨガインストラクターとして活躍する遠藤さん。そこからインド哲学やベジタリアンの食事なども学び、衣食住を見直すようになった過程で、ピープルツリーとフェアトレードの存在を知ったそう。

「出会いは20歳くらいのころ。オーガニックコットンのキャミソールなどは今でもよく着ますが、着る人だけではなく、つくる人や地球環境ごとハッピーが循環していくという、フェアトレードの概念にとても共感したんです。直接のご縁をいただいたのは数年前のことで、ヨガを通してエシカルな暮らしをもっと幅広く提案していきたいと思っていたときだったので、本当にいいタイミングでした。フェアトレードを通して、モノの背景にある価値観まで含めて自分で選択していくことは、人生の豊かさにもつながると思っています」

仕事や遊びの場で着られて、そのままヨガもできる。そんな洋服があったらいいなという思いを、ヨガを始めた当初からずっと持っていたのだとか。

「最近はデイリーに着られるかわいいヨガウエアも増えてきているのですが、フィットネス文化の広がりとともに、やはり身体にフィットするスポーティなものが主流です。今回はあえて『よし、ヨガをやるぞ!』というウエアではなくて、その人の日常の中にすっと入っていけるようなものをイメージしました」

単体でも着られるセットアップや、腕の動きが制限されないふんわりした袖口のトップス。トレンド感もちょうどよく加味されたオーガニックコットンのアイテムは、どれも極上の着心地です。

「女性の身体のサイクルってとても繊細なもの。予定を決めてスタジオに通うのも、もちろんいいけれど、日常の中でふと身体を動かしたくなったとき、その身体の声をキャッチしてあげることが大切だと思うんです。例えば、オフィスでの空き時間にちょっと呼吸を整えたいとか、ポーズを取ってリラックスしたいと思ったときに、シームレスにワークアウトへと入っていけるような洋服があるといいなって。動きやすいデザインにしていますが、やはり女性が身につけるものですから、かわいらしさも大事です。シンプルな中にもちょっと遊びを入れてみたり、女性の身体のラインを美しく魅せるシルエットも大切にしました」

自分にとっての心地よさは、自分の身体でしかわからない

オーガニックコットンのやさしい肌ざわりや、風通しの良さ、身体を締めつけないリラックスした着心地。今回のコレクションには、「ポーズを取るだけがヨガではない」という遠藤さんの哲学もさりげなく表現されています。

「日々変わりやすい女性の体調や、そのときどきの心の声に合わせて選べるようにしました。今日はどんな服を着たら心地いいかな?って考えたり、感じたりすることも、実は身体の声を聞く大切な時間だったりしますよね。私がみなさんにお伝えしているヨガって、そんな風に身体の感覚を通して自分と対話したり、自分にとっての心地よさを発見していくことでもあるんです。だから、特に身体が変化しやすい30歳前後の方や、これからお母さんになるような女性に届いたらうれしいですね。入口は『かわいいな』っていう気軽なフィーリングでいいんです。そこからオーガニックコットンに触れて、自分の身体や心を見つめる時間ができたり、フェアトレードを知って、従来の価値観を見直すきっかけが生まれたりしたなら、それはとても素敵なことだと思います」

日本でも多くの人が親しむようになったヨガ。これをもっと人びとの日常に近づけていきたいという想いから、さまざまなヨガクラス、イベントなどを行っている遠藤さん。

「ヨガって本当にポーズを取るだけのものではないですし、必ずしもスタジオに通って学ばなければならないものでもありません。写真を撮ったり、料理したりする時間も、その人にとって心地いい時間ならば、それはヨガ的な時間といえるのではないでしょうか。自分に必要な心地よさって、自分の身体で感じて知っていくことしかできないんです。衣食住もそれと同じこと。今回のコレクションが、みなさんにとってちょうどいい『心地よさ』を見つけるツールになれればうれしいです」


profile
遠藤栄理香(えんどう・えりか)
'05年にインストラクターデビュー。「癒し」と「自立」をテーマに、拠点である湘南や都内などでさまざまなヨガクラスを展開する。現在は「エシカルな暮らしのススメ」をテーマに企業コラボなども手がけ、幅広い年代層の女性から共感を集める。https://erica-endo.theblog.me

今週末、9月2日(土)にピープルツリー自由が丘店で、遠藤栄理香さんによるヨガイベントを行います。
詳しくはこちら >>

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金曜日

25

8月 2017

今季注目のコラボレーション、V&Aシリーズを手掛けるクリエイティブ・ハンディクラフトの生産者さんが来日!

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先週、本格的にスタートした秋冬のコレクションは、もうご覧になりましたか?
毎シーズンさまざまなデザイナーや企業とコラボレーションを行ってきたピープルツリーですが、
今回、イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)と初めてのコラボレーションをしました。

V&Aはイギリス・ロンドンにある博物館で、芸術とデザインを専門分野とし、
世界屈指の質とバラエティの豊かさを誇る、230 万点もの膨大なコレクションを所蔵しています。
陶磁器、家具、衣装類、ガラス細工、宝石、金属細工、織物など、
産業製品のデザインの質を高めることを目的に1852年に設立されました。
服飾のみならず、デザインを学んだ人なら一度は足を運びたい、
5000年に及ぶデザインの歴史を綴った素晴らしいコレクションを誇る、憧れの博物館なのです。

イギリス・ロンドンにあるヴィクトリア・アンド・アルバート博物館

そんなV&Aに所蔵されている織物から美しい草花の柄を厳選してプリントした今回のコラボシリーズ。
フリルやギャザーなど、レトロなディテールを取り入れたデザインが今季らしい仕上りです。

V&Aのコラボシリーズはこちら >>

このシリーズを手掛けるのは、インドの「クリエイティブ・ハンディクラフト」。
クリエイティブ・ハンディクラフトは、
インドのムンバイでスラム地域の女性が収入を得られるようにと設立された縫製の団体です。
30年以上もの長きにわたる活動を通じ、今や170名の女性が働いています。

2015年には、オーガニック衣料品の生産ラインをつくり、
環境的・社会的基準をクリアして、GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)認証を取得しました。

ピープルツリーの商品をつくり始めてまだ3年。
つくり手は日本の消費者が求めるデザインや品質についての知識はまだ十分ではありませんが、
ファッション性の高い衣料品をつくりたいという強い意欲と向上心を持っています。

そこで、ピープルツリーの母体NGOであるグローバル・ヴィレッジが、
クリエイティブ・ハンディクラフトの生産者を日本に招くプロジェクトを立ち上げ、
5月にクラウドファンディングで来日費用を募り、みなさまのご協力のもと、無事に来日が決定しました。

プロジェクト・オフィサーのサロジ・カンブルさん(写真左)と、生産管理担当のロージィ・ソランキさん(写真右)が来日します。

来たる9月7日~10日にかけて、東京、名古屋、大阪のイベントに出演します。
つくり手の話を直接聞くことができる、貴重な機会ですのでお見逃しなく。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

イベントの詳しい参加方法はこちら >>

イギリスが誇るデザインの殿堂と、向上心あふれるフェアトレードのつくり手の想いが融合したV&Aシリーズ。
ぜひ、ご覧ください!

2017年秋冬の新作販売スタート >>
クリエイティブ・ハンディクラフトが手掛けるアイテムはこちら >>

水曜日

9

8月 2017

かわいいだけじゃないパンダシリーズができるまで

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6月に上野動物園のジャイアントパンダに赤ちゃんが生まれ、注目されているパンダ。
ピープルツリーの秋冬の新作にも気になるプリントのお洋服がありましたよね?
そう、パンダシリーズ
今回はパンダシリーズについてご紹介します。

イラストを描いているのは、ヘルシンキ在住のアンナ・アランコ(ANNA ALANKO)
彼女はフィンランド・ヘルシンキ生まれで、2013年にアアルト大学院ファッション科卒業。
現在はフリーランスのデザイナー兼イラストレーターとして活躍しています。
2014年にはラトビアのハビトゥス・バルティージャ・ファッションコペティションで優勝。
活躍を期待されている若手デザイナーです。

そんな彼女が描くパンダは、なんともゆる~い雰囲気。
しかも、ただかわいいだけではない、なんとも言えないシュールな空気感も魅力です。

商品企画をしているピープルツリーのデザイナーいわく、
「パンダって世界中の人が『かわいい』と思っている動物だと思うんです。
そんなパンダをお洋服にしたら、みんなから愛される商品になるんじゃないないかと思い、提案しました。
幅広い年代の人に着ていただきたいので、子どもっぽいデザインにならないよう、色やシルエットを考えています」。

のびをしているパンダは、真ん中に一匹でTシャツに。
数種類のポーズをたくさん配置して総柄にしたり、
回転させてゴロゴロと転がっているような柄にしたり、
背面の裾に刺繍をプラスしてみたり……。
ワンピースはウエストを絞った形にして、カジュアルになり過ぎないように配慮。
カラーも落ち着いたグレイとブルーを選び、大人の女性でも着やすい雰囲気です。
こうして、遊びゴコロいっぱいのデザインが完成しました。

シンプルに配置したパンダが印象的なTシャツとショルダーバッグ。ヘアバンドもパンダの総柄と無地の組み合わせです。

大人っぽく着られるようにシルエットも色も調整しました。

パンダOCプリントTシャツ・ごろごろの背面の左裾には刺繍がほどこされています。

しかも、洋服とヘアバンドはすべてオーガニックコットンを100%使用。
やさしい肌ざわりで評判のカットソー生地なので、着やすさも抜群です。

着やすくて、かわいくて、甘すぎないパンダシリーズ
ぜひ、ピープルツリーのパンダシリーズにご注目ください。

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木曜日

3

8月 2017

手仕事の技がたくさん詰まった手織りシルクシリーズ

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秋冬の先行販売のシリーズから、今回は手織りシルク・ツイッグ&ドットプリントシリーズをご紹介。
この商品が生まれるには多くの人の手と、類まれなる技術が使われています。

手織りシルク・ツイッグ&ドットプリントシリーズの生地はひとつの村から生まれます。
村では蚕を育て、繭を煮て、糸口から何本か引いてまとめて縒り、1本ずつ糸を紡ぎます。
紡がれた糸は手織り機で1枚の生地へと。
細いシルクの糸を手織りするのは、根気と緻密さが必要な仕事です。
風合いを損なわず、衣服としての強度を保てるような生地を織ることができるのは、限られた職人だけ。
ピープルツリーは、この素晴らしいシルクを多くの人に大切に長く着てほしいと思い、織り手と二人三脚で技術を高めてきました。

ピープルツリーのシルク生地が織れるのは、数人の職人しかいません。


シルクの糸はこんなに細いのです。

また、プリントも手作業で行うハンドスクリーンプリント。
ハンドスクリーンプリントは1色ごとに版をつくります。
使う色の数に合わせて、刷っては乾かすという作業を繰り返します。
長い台の上に手織りのシルク生地を乗せ、上に版を置いて、両側から幅の広いヘラで染料をのばしていく……。
そのまま台の上で乾かして、次の版へと。ずれないように丁寧に版を置き、染料をのせてまた刷っていきます。
機械でプリントするのとは異なり、手間も時間もかかり、大量生産はできません。
だからこそ、得も言われぬ表情が生まれるのでしょう。

長い台を挟み、男性2人がかりでプリントします。

できあがった生地は裁断され、ミシンで洋服に仕立てていきます。
軽やかなシルク生地の縫製は難しく、技術を要します。
シルクの手織り生地は滑脱(やわらかい生地の縫い目に力が加わると縫い目が開いたりする現象)しやすいため、
デザインにも工夫が凝らされています。
着用時に余計な力が加わりにくい、ふわりとしたコクーン形やAラインなどのシルエットや、
できるだけ縫い目の少ないデザインを心がけ、縫い方も生地に適した方法を選んでいます。
そうやって、たくさんの人の手を借りながら、贅沢な一着が生まれました。

ミシンがけが難しいシルク生地をていねいに縫製していきます。

今季の手織りシルク・ツイッグ&ドットプリントシリーズは、
“Scene of Mountains”というコレクションテーマを想起させる、山で色づく植物の図案をプリント。
ツイッグ(twig)は枝、ドットは水玉模様と木の実のふたつの意味を持たせました。
紅葉を思わせるイエロー系と、月夜や冬山の雰囲気をまとったブルー系の2色展開です。
手紡ぎの糸は機械で紡績した糸と違い、力加減や糸をひく速さによって強弱のあるうねりができるため、
ところどころ節が生まれ、生地にしたときに奥行きのある陰影が現われます。
生地独特のやわらかな光沢と、プリントのシックな色合いが互いを引き立て合っています。

左のトップスがブルー系、右のワンピースがイエロー系。ほかにチュニックタイプがあります。

手仕事ならではの表情のある生地は、大人の女性に人気です。

糸を紡ぐ、布を織る、プリントをする、縫製をする……。
すべての工程が手作業で行われているシルク100%の手織りシルクシリーズ。
人びとの想いが詰まった美しいシルクがいつまでも愛されるよう、願いを込めてつくっています。
ぜひ、一度お試しください。
きっとその上質な着心地に、ご満足いただけるのではないでしょうか。

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木曜日

27

7月 2017

手仕事の良さが感じられる秋冬のコレクションから

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夏休みも始まり、暑さも真っ盛りですが、店頭はひと足先に秋冬へと変わりつつあります。
ピープルツリーでも秋冬のコレクションが一部スタートしました。

今季のテーマは“Scene of Mountains”。
表情を変える山の情景、木々や山野草、澄んだ湖水に映し出された雪山、
木漏れ日や紅葉といったイメージを元にデザインしています。

今回は7月に先行販売されたシリーズの中から、手織りジャカードシリーズを紹介します。

穴をあけたカードを使って複雑な模様をつくるジャカード織りは、
フランス人発明家のジョゼフ・マリー・ジャカール氏が1801年に考案しました。
現在では、ジャカード織りのほとんどがコンピュータ制御で自動化されていますが、
ピープルツリーでは、1枚1枚、職人が手織りでつくっています。

ジャカード織りを手掛けるのは、バングラデシュの「アーティザン・ハット」。
バングラデシュでは、1990年代の末からファスト・ファッションの台頭により、
機械化の波に押され、多くのはた織り職人たちが仕事を失いました。
そうした職人たちを支援する目的で、2002年に設立されたのがアーティザン・ハットです。
現在では、ノルシンディやジェニダといった農村地域において、
手織りや手刺繍などの職人100人あまりに仕事の機会をつくり出しています。

手織りジャカードシリーズをつくっているのは、バングラデシュのアーティザン・ハットの人たち。

手織りについては、春夏のコレクションで紹介した「糸と手から生まれた服」をお読みいただくと、
地道で根気のいる仕事ということがイメージできるかと思います。
アーティザン・ハットでも同じように、染めた糸を用意し、糸を巻き、
織り機にたて糸をかけてから、よこ糸を1本ずつ通して織っています。

今シーズンの手織りジャカードシリーズは、生成りとライトグレイの2色展開です。
生成りは一見、無地のように見えますが、繊細な花模様が織りで表現されています。
ライトグレイはシャンブレー生地といって、たて糸とよこ糸が違う色で織られています。
ブラックのたて糸にベージュのよこ糸を使っているので、奥行きのある生地に仕上がっています。

左は生成り系、右はライトグレイ系の生地アップ。

デザインは、ワンピースもブラウスも胸元にピンタックをたっぷりほどこした、クラシックなデザイン。
やわらかでふんわりとしたシルエットは、女性らしさを印象づけます。

今年の秋冬ファッションのキーワードのひとつである、「ネオ・クラシック」なデザインはトレンドの先取りにおすすめ。
しかも普遍的なかわいらしさもあるので、長く愛用できること間違いなしです。
この手織りジャカードシリーズで、秋を先取りしてはいかがでしょうか?

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金曜日

24

2月 2017

大人が着たいオーガニックコットンライトスウェット<後編>

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スタイリスト・やまぐちりつこさんによる大人のスタイリング後編です。
1人目のモデルは、スタッフのミソノさん(51歳)です。身長163cmでMサイズを着用しました。
ワンピースをメインに2スタイル提案いただきました。

ブルゾン×スニーカーのスポーツMIX

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ベージュメランジのワンピースに同系色のサテンのブルゾンを。
足元はデザイン性のあるスニーカーを選べば、この春も注目のスポーツMIXスタイルが完成。
スポーティだけどカジュアルすぎない、アイテム選びを心がけて。
デニム調のクラッチやコットンコードを巻いたバングルなど、ブルーの差し色が清潔感を高めます。

トップス:オーガニックコットンサテン タックブルゾン
ワンピース:オーガニックコットンライトスウェット ノースリーブワンピース
バッグ:フラワー手刺繍 クラッチ
アクセサリー:コットン&メタルバングル

手織りの羽織もの&ストールで女性らしく

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スウェットのワンピースに手織りのコートを重ねてエレガントにまとめました。
カジュアルなスウェットも手織り生地の質感をプラスすれば、ワンランク上のコーディネートに。
ベースが単色の組み合わせなので、ストールでコーディネートに動きを出して。

アウター:手織りコットンヘンプ ガウンコート
ワンピース:オーガニックコットンライトスウェット ノースリーブワンピース
アクセサリー:手織りコットンリネン 配色ストール

コートと同じか短くなるように、ワンピースの丈をウエストで調整するのがポイント。
ワンピとコートの色のコントラストが強いので、中途半端な丈感にならないように注意しましょう
」(やまぐちさん)

今回はウエストを軽く絞ってブラウジングしましたが、
ゆるめにひもを結べば、Iラインのストンとした形で着ることもできます。
たたんでもしわになりにくいので、旅行にもぴったりですね。

次のモデルは食品担当と総務を兼任するカオルさん(59歳)。
身長158cmでMサイズを着用。
カーディガンをキーアイテムに2スタイル着こなしてもらいました。

濃淡のメリハリで全体をすっきり見せて

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ドレープのあるカーディガンタイプのスウェットに、
シルクのトップスと手織り生地のパンツを合わせてグレードアップ。
ダークな色に淡いベージュを重ねることでメリハリをつくり、体形をすっきり見せることができます。
バッグにはベージュと同系色のイエローのプリント柄を選び、
全体が重くなり過ぎないようにバランスをとりました。

アウター:オーガニックコットンライトスウェット ドレープカーディガン
トップス:手織りシルク・ディープシープリント トップ
ボトムス:手織りコットンヘンプ ラップ風パンツ
バッグ:ドットライン クロワッサンバッグ

淡いトーンでまとめてやさしい雰囲気に

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ベージュメランジにライトグレイのパンツを合わせ、やわらかな女性らしさを演出しました。
インナーはイエローとグリーンがきれいなトップスを選び、顔まわりを華やかに。
かわいらしいイメージの仕上げにトリのブローチで視線を上に誘導します。
トップスをインすることで、ウエストまわりをすっきり見せて。

アウター:オーガニックコットンライトスウェット ドレープカーディガン
トップス:タイルブロックプリント フレンチスリーブトップ
ボトムス:手織りリップルシャンブレー ワイドパンツ
アクセサリー:HORIGUCHI NAOKO カピスブローチ・バード

年齢を重ねるほど、ネイビーやベージュ、黒、白などのベーシックカラーや、無地のものをつい選びがち。
上手にベーシックカラーを着こなす方ももちろんいますが、
鮮やかな色やきれいな色を取り入れれば、簡単に華やかさをプラスでき、若々しく見えます
」(やまぐちさん)

淡い色でも合わせるトーンをダークカラーにするか、
ペールカラーにするかで印象がぐっと変わりますね。

いかがでしたでしょうか?
スウェットと言っても、カジュアルすぎないシンプルなデザインなので、
きれいめコーデにも活躍すること間違いなしです。

ぜひ、春夏のコーディネートにオーガニックコットンライトスウェットを活用してみては?

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金曜日

24

2月 2017

大人が着たいオーガニックコットンライトスウェット<前編>

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こんにちは、編集のナオです。
ピープルツリーの衣料品の約8割がオーガニックコットン製ですが、
ひと口にオーガニックコットンと言ってもいろいろな生地があります。
カットソーによく使われる天竺、シャツに多いポプリン、機械編みのニット、スウェットと呼ばれる裏パイルなど……。
なかでも今の時期から活躍するのが、オーガニックコットンライトスウェットシリーズ
薄手ながら二重構造で仕上げ、保温・吸水・伸縮性に優れた肌ざわりの良い生地です。

スウェット生地アップ

左は表、右は裏の生地のアップ。表と裏で違う二重構造になっています。

スウェットというと「カジュアル過ぎて子どもっぽいから似合わないし、着ないなぁ」
なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?
生地感がイメージしやすいように「スウェット」と名付けていますが、
ピープルツリーなら大人にぴったりのデザインで展開しています。

そこで、ピープルツリーのカタログのスタイリングをしている
スタイリストのやまぐちりつこさんに、大人のコーディネートをスタイリングしていただきました。

最初のモデルは40代後半のデザイナー・サケミさん。身長は164cmで、Mサイズを着用してもらいました。
パーカーをキーアイテムにした2スタイルを紹介します。

パーカーだけど、きれいめに

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カジュアルなイメージの強いライトグレイメランジのパーカーに
モノトーンのきれいめワンピを合わせ、涼しげなリゾートスタイルに。
ワンピースは色違いアイテムを重ね、
白の奥にダークネイビーがチラリと見える、ニュアンスのあるコーディネート。
バッグもモノトーンデザインのものを選びつつも、
ラフな生地感でカジュアルダウンし、バランスをとりました。
肌寒い時期ならライトグレイのレギンスを合わせても◎。

アウター:オーガニックコットンライトスウェット パーカー
ワンピース:&Organic ノースリーブワンピース
バッグ:メッセージプリントショルダーバッグ SLOW

色を巧みに使ったカジュアルスタイル

sakemi2

ライトグレイと相性の良いネイビーをベースにコーディネート。
ボトムスには全面プリントのスカートを選び、
ブルー×オレンジのスニーカーと色をリンクさせることで、全体をまとめています。
アクセントに色のきれいなロングネックレスをプラスして、視線を上に誘導。
インナーはボトムスにインして、ウエストまわりをすっきり見せました。

アウター:オーガニックコットンライトスウェット パーカー
インナー:オーガニックコットンベーシック ノースリーブ
ボトムス:オーガニックコットンディープシープリント ロングスカート
アクセサリー:ディープシー ロングネックレス

大人がきれいに着こなすために

ライトスウェットを着こなすためのコツを、やまぐちさんに伺いました。

ある程度の年齢になってくると、シンプルなデザインのものほど“良い素材”を選びたいですね。
その点、ピープルツリーはオーガニックコットンで生地感もいいのでおすすめです。
スウェットはカジュアルな印象が強いので、
質感の違うものとのコーディネートを楽しむと子どもっぽく見えません。

また今回のオーガニックコットンライトスウェットは、
メランジ生地(糸が1色ではなく濃淡のある糸を使った生地)なので、
単色のものよりニュアンスが生まれ、コーディネートに使いやすく着まわししやすいのも特徴です。

メランジ生地

フランス語で混合という意味をもつメランジ。2色以上の糸が混ざっている生地をメランジ生地と呼びます。

単体で着ても単調にならないというのもメランジの良さですね。

ほど良い生地の厚みなので、
コートを重ねてもいいし、あたたかくなったらアウターとしても使えるので、
今の時期から夏まで長く愛用できるのもポイントです
」。

なるほど~。勉強になります!
みなさんはいかがでしたか?

後編では50代のスタッフのコーディネートを紹介します。
お楽しみに。

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日曜日

12

2月 2017

続・知っているようで知らない
フェアトレードチョコ・徹底リポート
Part.5 ラム

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実は昨日で最終回の予定だったフェアトレードチョコ・徹底リポート。
みなさまより「もっとチョコについて知りたい!」という声をいただき、
第5弾をお届けすることになりました。
そんな栄えあるアンコールにご登場いただくのは、フィリングタイプのラムです。

フィリングタイプは3フレーバーの展開で、ラムのほかにプラリネ、カプチーノがあります。
やわらかなガナッシュタイプのチョコを、ミルクチョコで包み込んだシリーズです。
チョコ業界ではシェル(殻)チョコレートと呼ばれるタイプのもの。
なかでも、ラムはスタッフの間でいちばん人気ともいえる商品。
品質管理のため、社内でチェックした商品がスタッフの試食用になることがあるのですが、
必ず最初にこのラムがなくなるんです。
数あるチョコを食べ比べ続けたスタッフが選ぶフレーバーだなんて、気になりますよね?

芳醇なラム酒をたっぷり使った
大人のための贅沢なチョコ

では、さっそくパッケージを開けてみましょう。

ラム全体

フィリングタイプは立体的な形が特徴的です。

フィリングタイプの共通の形は、約15×7.4cm、厚さ約1.2cmが15のブロックに分かれています。
1ブロックは約2.5×2.7cm。100gなので、ひとかけらが約6.6gになります。
外側は板チョコやデザートバーと同じ、ミルクチョコです。
封を開けると、ラムの良い香りが広がります。

ラムのブロック

こんな感じで、ひとつひとつ高さのある形をしています。

ひとかけら口に入れると、まわりのミルクチョコのシェルが砕ける歯ざわり、
続いてフィリングのやわらかな食感が楽しめます。
最初はラムの香りとミルクチョコが混ざり合う味だったのが、
一気にラムの味と香りが弾けるように口の中いっぱいに広がります。
そして、ミルクチョコのまろやかな余韻。
最後はカカオの香りとかすかに残るラムの渋みが味わえます。

ラムの断面

ナイフでカットすると、シェルの中にガナッシュタイプのチョコが入っているのが見えます。


フィリング部分

中のチョコのやわらかさが分かるようにティースプーンを差してみました。こんな食べ方はしませんよー。

パッケージもラム酒の樽をどーんと描いたもの。
実はピープルツリーのロゴの下にある「RUM」の文字と、イラストの「RHUM」とでスペルが違うって気づきました?
「RUM」は英語、「RHUM」はフランス語なんですねぇ。
また、「1995」はフェアトレードカンパニー株式会社の設立年という意味が込められています。

ラムパッケージ

NGO団体グローバル・ヴィレッジから、フェアトレードカンパニー株式会社が生まれた年が1995年なんです。

そして、原材料のラム酒はブラジルのオーガニックのサトウキビからつくられたものを使っています。
アルコール分4%なので、お子さまや体質的にお酒が飲めない方、妊娠・授乳中の方は注意が必要です。
その分、しっかりとしたラムの香りと味が大人にぴったりのチョコとなっています。

ラム裏面

アルコール分4%の本格派のチョコです。

例えば、一日疲れを癒す夜のリラックスタイムにラムをひとかけら……なんてのもおすすめです。
また、コーヒーや紅茶にもとてもよく合います。
個人的には紅茶ならダージリン、コーヒーならラオスのものやエスプレッソなど、
苦みのある飲みものとの相性が良いと思います。
お酒好きや甘いものはちょっぴり苦手な男性のギフトにいかがでしょうか?
きっと喜ばれると思いますよ。

フィリングタイプ ラムはこちら >>
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土曜日

11

2月 2017

知っているようで知らない
フェアトレードチョコ・徹底リポート
Part.4 ホワイト・ジンジャー&レモン

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いよいよチョコリポートも最終回の第4弾となりました。
トリを飾るのは、ホワイト・ジンジャー&レモンです。

板チョコのラインナップに2種類だけあるホワイトチョコベース。
ホワイトチョコは、ココアバターと砂糖、ミルク(全粉乳)でつくられています。
白く仕上げるため、カカオマスは入りません。
ちなみにカカオマスとは、発酵させたカカオ豆を焙煎して種や皮を除き、細かくすりつぶしたもの。
カカオバターはカカオ豆の種子からとれる脂肪分で、まさにカカオからつくられるバターのようなものです。

ジンジャー&レモン原材料

カカオマスが入っていないのが、ホワイトチョコの証し。

パッケージイラストは、上からホワイトチョコ、レモン、ショウガと素材をしっかり伝えています。
ホワイトチョコ+レモン+ショウガという組み合わせ。
なんとなく想像できそうで、できないような……。

ジンジャー&レモンパッケージ

パッケージは直球。ホワイトチョコにレモン、そしてリアルなショウガ。

想像を超えるおいしさ
ホワイト・ジンジャー&レモン

では、パッケージを開けてみましょう。

ジンジャー&レモン中身

細かなつぶつぶが食感の秘密。

ホワイトチョコベースだけど、全体的にベージュ色。
もうひとつのホワイトチョコベースのホワイト・クリスピーは白っぽいのですが、
ジンジャー&レモンはジンジャーパウダーや粗糖が入っているので、ベージュっぽくなるんですね。
全体に細かなつぶつぶが見えます。
これはイタリアのオーガニックのレモンオイルを染み込ませた粗糖です。
ホワイトチョコのミルクの香りに、やわらかなレモンの香りが……。

ホワイト&ジンジャーを割って

割ってみるとこんな感じです。

  

口に入れるとじゃりじゃりとした心地よいお砂糖の歯ざわりと、レモンのほんのりビターでさわやかな香りが広がります。
あとからジンジャーの辛みと香りが口の中にどんどん広がっていきます。
次にクセのないホワイトチョコのまろやかなうまみ。そして、最後に舌に残る辛みの余韻。

食べたことのない方におすすめすると
「今まで食べたことがない味で、すごく衝撃的。でも、おいしい!」という感想をよくいただきます。
粗糖の食感、辛みのある本気のジンジャーの風味などは、けっこう驚きの味覚のようです。
個人的に私はホワイトチョコが苦手なんですが、
ピープルツリーのホワイトチョコはフレーバーとのバランスもよく、
後味もやさしいので、おいしく食べられます。
スタッフでホワイトチョコが苦手な人も「うちのホワイトチョコなら平気」ということが多いので、
普段はあまり食べないという方も、ぜひお試しください。
もしかしたら、ホワイトチョコへの価値観がガラッと変わるかもしれませんよ。

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