The days...

2015年、今年はいつもにもまして、多くの皆さまとのつながりを感じた年でした。

ドキュメンタリー映画『ザ・トゥルー・コスト～ファストファッション　真の代償』が5月に完成し11月から日本で公開されたことは、たくさんの人が「世界を変える」ために立ち上がり、手を携えていることを感じた出来事でした。

この映画は、2013年4月に起きたバングラデシュの縫製工場ラナ・プラザの崩壊事故を知った27歳のアンドリュー・モーガン監督が、衣料品産業の裏にある過酷な労働状況や環境破壊の問題を伝えるとともに、ピープル・ツリーとサフィア・ミニーの活動を密着取材して変化を起こす人びとを紹介しています。

問題を多くの人に知ってほしい、そして自分に何ができるかを考えてほしいという彼のメッセージは、観る人の心を動かしSNSなどを通じて世界中に広がっています。

4月にネパールで起きた大地震は、280万人が被災し9,000名近くが亡くなるという未曽有の災害でした。ピープル・ツリーのパートナー団体でも2名の生産者さんが命を失い、家族や家を失くした人は500名以上。

そんな中、ネパールのパートナー達は、生産を終えていた2015年秋冬製品の出荷を交通網が混乱する中で必死に手配し、仮設作業所で作業を続けてくれました。緊急募金を呼びかけたところお客さまから143万円もの寄付をお寄せいただき、避難所で暮らす被災者の人びとに食べ物やテントを届けることができました。

その後長期的な支援のためにネパールでつくられたファッションアイテム1点につき100円を寄付する「WALK with NEPAL」を開始し、これまでに100万円以上の寄付が集まりました。パートナー団体で計画している住宅再建に役立てられそうです。

多くの人がつながって希望を共有できれば、自然災害や理不尽な産業構造という大きな問題も、きっと解決できる。24年前に小さなボランティア・グループとして立ち上がってから一貫して私たちが伝えていること ～ひとりひとりが変化の担い手になることで世界をもっといい場所に変えていこう～ 道のりは長いけれど、一歩一歩、前に進んでいると感じています。

これまで支えてくださった皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。
来年も、お客さま、サポーターの皆さま、生産者パートナー達と手を携えて、スタッフ一同さらなる飛躍を目指します。
どうぞよろしくお願いいたします。

ピープル・ツリー
スタッフ一同