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ピープルツリーの日々のこと

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水曜日

13

5月 2020

#Planet Fair Trade つながって、支えあって生きる

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いま地球に暮らすすべての人が、同じ試練に立ち向かっています。
みんなが離れた家族や友人を想い、最前線で戦う人へエールをおくり、困っている人に手を差し伸べています。

今回の試練は、私たちにいろいろなことを考えさせ、気づかせました。
そのひとつは、同じ地球に住む私たちは、つながり、支えあって生きているということ。
広く大きな地球で、私たちはともに戦い、助け合っているんだと感じました。

この試練を乗り越えていくには、このつながりをより強いものにしていくことが必要です。
そしてそのつながるための手段のひとつが、フェアトレードだと信じています。

生産者のみなさんが一刻も早くいつもの生活を取り戻せるよう、
ピープルツリーでは5月1日から寄付キャンペーンを開始していますが、
より多くのみなさまからご支援をいただくために、
クラウドファンディングサイト「READYFOR」でのご案内を始めました。
目標金額を達成した場合のみ支援金を受け取ることができる(All-or-Nothing)方式で
6月5日までの間に120万円の達成を目指しています。

すでに約20名の方の応援をいただいていますが、ゴールはまだまだ遠いので、
これからもたくさんの方々に呼びかけていく予定です。

誰もが厳しい状況にありますが、みなさまのご支援や情報シェアのご協力をいただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。

クラウドファンディング「READY FOR」はこちら

パートナー生産者のいま

3月下旬から始まったロックダウンはいまだ解除されないまま、5月も中旬になりました。
社会経済への打撃は、貧しい労働者たちの生活に深刻な影響を与えています。

インドやバングラデシュでは新型コロナウイルスの感染者数や死者数が増加し続けているにもかかわらず、
感染者数の少ない地域から、厳格に安全対策を行いながら、徐々に経済活動を再開しようとしています。
ピープルツリーの商品をつくる生産者グループも、いくつかは小規模ながら活動を始めました。

ただ、人口が過密する都市部の生産者はまだ先が不透明な状態。
活動を一部再開しているグループも、輸送状況や社会の混乱から、普段通りの仕事をするにはまだまだ程遠いというのが現実です。

ピープルツリーのパートナー生産者たちはスタッフや地域の人びとへのサポートを必死で続けています。
今後の資金面で大きな不安を抱えながらも、豊富ではない運営資金を惜しみなく使って生活支援する。
貧しい国では「助け合うことは当然のこと」という文化が根付いていることに気が付かされます。

5月1日のブログで、生産者グループのみなさんに聞いた現地の様子をお伝えしましたが、新しく届いた情報やアップデートをご紹介します。

サフィー/ フィリピン

色あざやかなカピス貝のブローチを届けてくれるサフィーからフィリピンのアップデートです。

フィリピンでは3月中旬から始まったロックダウンが5月15日まで延長され、
約2か月も外出制限の日々が続いています。
移動の制限はかなり厳しく、航空便や公共交通機関はすべて停止、
食料や必需品の買いものも各家庭から1人が代表して行っている状態です。

サフィーでも商品の出荷ができず、運営資金に影響を受けています。
今のところオフィススタッフに対しては賃金の支払いを続けていますが、
製品をつくる20の生産者グループの状況は厳しいです。
本来であれば生産者はオフィスに製品を納品した際に支払いを受けるのですが、
それができない今、サフィーから50%の前払いを受けて家族の暮らしを支えています。

政府や自治体もロックダウンにより影響を受けている個人や家庭に対して助成をしていますが、
それにも限りがあり、すべての人に行き渡る訳ではありません。
サフィーでは、海外のバイヤーからの支援を得て、地域コミュニティにマスクを寄付するなど、
地元の人びとをサポートする活動にも参加しています。

このような状況ですが、サフィーでは生産者の仕事と収入を維持するために、
世界中でさらに販路を拡大しようと積極的に新しい商品の企画も進めながら、再開の準備をしています

サフィーの詳細はこちら>

フュージョン/ インド

オーガニックコットンのカットソーなどを届けてくれるフュージョンから現地の様子を聞きました。

インドでは5月3日までの予定だったロックダウンが更に2週間延長されました。
これまで1か月以上に渡る厳しいロックダウンを行ったにもかかわらず、感染者数は日々増加しています。
社会経済や労働者の生活への打撃がすでに深刻な状況ですが、今後の見通しがつかない状況です。

フュージョンで働く約70名のスタッフはみな元気です。
ただ、完全なロックダウンが敷かれているため、
食料品や生活必需品を買いに行くほか外にでることはできず、すべての経済が止まっています。
スタッフには必要に応じて給与の前払いを行っているそうです。

労働者や生活に困窮する人びとに対しては食料、穀物、豆類、ガスボンベなどの配給や
支援金が政府から給付されていますが、企業に対する助成はまだありません。
1日も早く工場が再開する日を待っています。

フュージョンの詳細はこちら>

ボンボルル・ワークショップ/ ケニア

ハンドメイドのアクセサリーを届けてくれるボンボルル・ワークショップからケニアのアップデートです。

ケニアでも感染者の数は日々増加しています。
政府は感染者数を抑えるため、ナイロビやモンバサなどいくつかの主要都市をロックダウンし、
学校やホテル、文化施設を閉鎖、国際便も運航停止にしました。

ボンボルルではソーシャルディスタンスを徹底するため、
シフト制を敷いてサンプルや新しいシーズンの生産を進めていますが、
経営するギフトショップやレストランは閉めざるを得ない状況で、
これらの休業による損失は4000USドルにも及びます。
ジュエリーの制作部門も、取引先である欧米の深刻な状況を鑑みると、
今後の発注がどうなるのかとても心配していると聞きました。

82名の職人に対しては全員にマスクや除菌剤を配り、感染予防に対する啓発などを行っています。
彼らの半数はボンボルルが用意する住居で暮らしていますが、
それ以外の職人たちは、ただでさえ今後食料や医療品の高騰が予想される中、
今後の家賃の支払いにも不安を抱えています。

また、ボンボンルルの拠点にほど近いモンバサ港で大規模な検査が開始されるため、
より正確な感染状況が報告され、更なる規制が行われるかもしれません。

ケニアでは人口の70%が手工業ともいわれていて、多くの人が今回のパンデミックで影響を受けています。
政府からの支援がない中で、ボンボルルでは限られた資金からスタッフや職人への賃金や固定費の支払いを続けています。

ボンボルル・ワークショップの詳細はこちら>

デュー・クラフト/ バングラデシュ

竹やホグラなどの自然素材を使ったカゴを届けてくれるデュー・クラフトから現地の様子を聞きました。

バングラデシュでも感染者数は日々増加していて、
3月26日から始まったロックダウンが5月16日まで延長されることになりました。

デュー・クラフトのスタッフはみな在宅で仕事をしています。
職人たちもみな健康ですが、彼らの多くが日雇いの労働者で他に働き口がないため、
ロックダウンが長引けば生活に困窮する恐れがあります。

デュー・クラフトでは、コロナウイルス感染防止や正しい手洗い、ソーシャルディスタンスの方法などを記載したパンフレット作成し、地域に向けた啓蒙も行っています。

デュー・クラフトの詳細はこちら>

タナパラ・スワローズ/ バングラデシュ

縫製や刺繍だけでなく、バングラデシュでは男性の仕事とされる機織りに至るまで、
多くの工程で女性に働く機会をつくり、
手仕事の技が詰まったアイテムを毎シーズン届けてくれるスワローズから
逼迫した現地のレポートが届きました。

3月末のロックダウン開始とともに工房もオフィスも一時閉めることに。
ただ、機織り機を止めると縦糸が緩んでしまうため、仕事の時間を1日3〜4時間に短縮して
なんとか作業を続けています。

しかし今、165人の職人と50人のスタッフが影響を受けています。
特に職人たちは出来高制のためインパクトが大きく、
また彼女たちの夫の多くは日雇いの仕事をしているため、
ロックダウンの影響で職を失い経済的な不安を抱えています。
組織としても資金繰りに困窮し、賃金の支払いもままならない状況です。

そんな中でもスワローズは、地域に暮らす人たちにマスクを配布したり、医療従事者による感染予防の講習会を開いたり、米、豆、じゃがいも、オイル、除菌剤を全生産者とマイクロクレジットプログラムのメンバーに配給したりしています。
更に支援者より資金の援助を受け、150家族に7日分の食料を供給するなど、
積極的に地域の人びとのための活動を続けています。

タナパラ村の多くの人たちは日々の収入で生活していますが、
仕事がなくなった今、配給されるわずかな食料に頼るしかありません。
生活苦からロックダウンを無視し、家族を養うために街や畑に出る人もいます。

スワローズの限られた資金から地域を支援しようにも限界が近い状況で、
生産部門の代表のサントさんは「自分の人生の中で一番の危機を迎えている」と語っています。

タナパラ・スワローズの詳細はこちら>

クムディニ・ハンディクラフト/ バングラデシュ

毎シーズン美しいブロックプリントの服を届けてくれるクムディニからのアップデートです。

クムディニもすべての運営を停止し、直営ショップも休業しているため収益が絶たれています。
今はラマダン(1か月ほど続くイスラム教の断食期間)で、
本来であれば一番お店が賑わう時期でしたが、今年は様子が一変してしまいました。

生産者や地域の住民2,500世帯に対しては、
米、豆、ジャガイモ、塩などの食料品や、マスク、手袋、除菌剤、洗剤を支援していましたが、
今は厳しい都市封鎖のため供給をストップしています。
ロックダウンが解除されたらまた再開する予定です。

また、クムディニ財団が運営する病院では、外来、入院、救急、すべてにおいてフル稼働で対応し、
医者、看護婦、医療スタッフは必要な防護服と装備が提供されています。

多くの貧困者は故郷の村へ帰り、都市部に住む人はできるだけ自宅待機を心がけています。
その結果、街はガラガラの状態です。
未曾有の病気であり、また医薬品の欠如や医療崩壊など、
他国の状況を見た国民は戦々恐々としています。

クムディニ・ハンディクラフトの詳細はこちら>

ラジラクシミ/ インド

インド全土では5月16日までロックダウンが延長されましたが、
政府は社会経済への影響を鑑み、各地域をグリーン、オレンジ、レッドと3つに分け、
感染者数の少ない地域を対象に少しずつビジネスを再開しています。
ただ、安全を確保するため出勤人数を制限しているためフル稼働とまではいかず、
交通や移動制限もいまだ厳しい状況です。

コルカタとデリー近郊の産業都市ノイダに2つの拠点を持つラジラクシミでは、
特別な許可を得て厳格な安全基準のもとで5月7日からコルカタの工場が再開しました。

休業中は従業員に対して賃金支払いを行うとともに、マスク、除菌剤、
石けんを家族分も含めて配りました。
ラジラクシミのパートナーとしてオーガニックコットンの綿花を育てる農家2団体も無事に過ごしています。
地域に対しては、約500人の日雇い労働者とその家族に食品の配給を
4月中旬からロックダウンが終わるまで続けています。
ただサポートを必要としている人はまだ何千人といますが、限られた人しか支援することができません。

ラジラクシミ/ インドの詳細はこちら>

アシシ・ガーメンツ/ インド

20年以上にわたってピープルツリーのオーガニックコットン製品を届けてくれているアシシ・ガーメンツは、
3月18日から工場を閉め、ロックダウンの延長を受けて今も休業が続いています。
ロックダウンの制限は厳しく、人びとは通院や食料や生活必需品を購入する以外の外出を禁じられています。

政府はごく限られた世帯に17キロの米を支給しただけで、
人びとは食料と生活必需品を求めて苦しんでいます。
そのため、アシシでは休業中もすべてのスタッフに満1か月分の給与を支払い、
近隣の住民にも、米、穀物、油、小麦、野菜、ココナッツなどを支給しています。

アシシで働く管理部門、縫製のスタッフはみな再開の時を待っています。

アシシ・ガーメンツの詳細はこちら>

プロクリティ/ バングラデシュ

いつも自然素材を使ったザルやカゴなどのハンドメイドアイテムを届けてくれるプロクリティから
現在の状況を聞きました。

5月16日までロックダウンが延長されたため、引き続きオフィスでの業務は停止、
生産者である女性たちは工房に出勤できない状態です。
原材料を自宅に持ち帰り少しずつ生産を進める人たちもいますが、生産はほぼ止まっている状況です。

プロクリティでは生産者に対して、再利用可能な布マスク2枚、固形石けん2個、
ドイツのバイヤーからの支援を受け1,100タカの資金を配ることにしました。
また、近隣地域に住む1,100世帯に対しても、布マスク5枚、固形石けん2個、
蚊よけネット1枚または同じ金額相当の食料・必需品、再利用可能なバッグを配ります。
さらに、香港の団体からの支援を受け4,000名の人に対して布マスクを配るそうです。

全てが封鎖されたこの危機的状況の中、最も影響を受けているのは工賃ベースの労働者です。
生活に困窮する人びとは身を寄せ合って暮らす狭い住まいから抜け出す手立てを持っていないため、
ソーシャルディスタンスを徹底することができず危険にさらされています。

プロクリティの詳細はこちら>

ゴダバリ・デルタ・レース/ インド

レース工芸で有名なインド南東部の町、ナルサプールを拠点に活動するゴダバリ・デルタ・レースも3月末から5月上旬までロックダウンにより休業していました。

写真は、女性の職人たちが手編みしたクロシェのマスク。

先週から感染者数の比較的少ない「オレンジゾーン」に区分けされ、ごく限られた数のスタッフがこのマスクをつけて仕事を始めました。

ゴダバリ・デルタ・レースの詳細はこちら>

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生産者グループの近況や最新情報など、これからもInstagram、Facebook、Twitterで発信していく予定です。ぜひご覧ください!

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金曜日

1

5月 2020

#Stay Home Live Fair フェアトレードの未来に支援を
生産者サポートのクラウドファンディングを始めました

Written by , Posted in 生産者のこと

ピープルツリーのパートナー生産者たちが暮らすインドやバングラデシュ、ネパールなどの国でも、新型コロナウイルス感染拡大防止のため厳しいロックダウンの日々が続いています。

ほとんどの生産者グループが3月下旬から今日に至るまで、1か月以上に渡りオフィスや工房の休業を余儀なくされています。
そんな苦しい中でも、スタッフや職人たちが日々の生活に困らないよう、食料や生活資金を援助したり、地域コミュニティの支援活動をサポートしたりする団体なども多く、改めて、数え切れないほど多くの人の生活の基盤になっているフェアトレードの重要性、そして彼らの製品を日本のみなさまに届けているピープルツリーの役割の重さを感じています。

生産も完全に中断し、国内および海外への輸出もできないいま、パートナー生産者たちは資金面でも不安を多く抱えています。
そこで、ピープルツリーは グローバル・ヴィレッジの協力を得て、生産者グループの緊急支援活動をサポートするためにクラウドファンディングを立ち上げることにしました。
詳細はこちらのページからご覧ください。

インドやバングラデシュをはじめ、各国では新型コロナウイルスの感染者数がますます増加しており、事態の収束がいつになるのか、全く見通しがつかない状況です。
仕事が再開できる日のために、より多くの人たちへ支援の手を差し伸べられるよう、クラウドファンディングや普段のお買いものなど、ぜひフェアトレード生産者に応援をお願いいたします。

パートナー生産者のいま

ピープルツリーでは生産者グループのみなさんに現地の様子を聞き、少しずつInstagram、Facebook、Twitterに投稿を始めましたが、まとめてご覧いただけるよう、こちらでもご紹介いたします。

クムベシュワール・テクニカル・スクール(KTS)/ ネパール

ネパールでは3月24日から1か月以上ロックダウンが続いていますが、KTSのすべての編み手さんたちはみな健康で無事に日々の生活を送っています。
外出制限が厳しく家にいる以外は何もできませんが、製品の生産に関して言えば、もともとKTSでは女性たちが在宅でニットを編み、家庭と仕事を両立させているので、いま生産中の2020年秋冬コレクションの生産は止まることなく進んでいます。

ただ、毛糸が足りなくなったいくつかの製品は、オフィスに毛糸を取りに行くことができないので止まっていて、商品の検品や梱包なども自宅ではできないので、いつロックダウンが明け、普段の仕事を再開できるか不安に思っています。

ネパール国内の感染者は他国と比べるとまだ低い水準を維持していますが、この状況が長引けば生産者たちへのインパクトも大きくなるのは確実です。

クムベシュワール・テクニカル・スクール(KTS)の詳細はこちら>

手工芸生産者連盟(ACP)/ ネパール

3月24日のロックダウン直前、オフィスから1週間分くらいの仕事を持ち帰って各工房で生産を進める職人もいましたが、外出制限が長引き、生産をさらに進めるための原料も尽きてしまいました。
また、街のすべての機能が止まってしまったのでATMが使えず、給与を引き出すことができない人がたくさんいます。

ACPの事務所でも海外向けの輸出ができず、これからどうやって事業を続けていけばいいのかまだ先が見えない状態です。
1か月ほどのロックダウンでしたら家に籠って生活を続けていくことはできますが、これ以上長引くとどうなるのか、早く事態が収束し事業を再開できることを願っています。

手工芸生産者連盟(ACP)の詳細はこちら>

ニュー・サドル/ ネパール

ネパールの伝統技法であるダッカ織りの製品を届けてくれるニュー・サドルの代表、チトラさんからのメッセージをご紹介します。

✉‥∵‥∴‥∵‥
ニュー・サドルではすべてのスタッフや職人は家にいるか、故郷の村に帰っています。
敷地内にある高齢者養護施設にいるお年寄りは、医療補助スタッフの元、健康に過ごしています。
街の機能が停止し給与の引き出しもままならないスタッフたちに向けては、3~4週間分の食料や当面の生活に必要な日用品の購入資金なども届けています。
ただ外出制限が厳しいため、ニュー・サドルの拠点から離れた場所に住む人たちへの手助けはできない状態です。

今後ロックダウンがさらに続けば、フェアトレード団体も含む小さな事業者は深刻な資金不足に陥り、生き残りが難しくなるでしょう。
また、ネパール国内全体でも食料や医療品、製造に必要な原料不足が起こることが予想されます。
ニュー・サドルとしても海外への輸出ができず資金繰りが厳しくなってきています。

この困難な時代を乗り切るため一番大切なのは、皆が団結していくことです。
一緒に協力しあうことで、ニュー・サドルが支援する、ハンセン病や、その他障害を持つ人びと、社会的な弱者である生産者たちを助ける力となります。

ニュー・サドル
代表 チトラ・バハドゥール

ニュー・サドルの詳細はこちら>

クリエイティブ・ハンディクラフト/ インド

オーガニックコットンやテンセルの洋服を届けてくれるクリエイティブ・ハンディクラフトも、5月3日までオフィスやすべての縫製グループは休業しています。
ただ、休業中も現場の女性たちやオフィススタッフへの給与の支払いは続けています。
また、支援をしている家族や子供たちへ食料の配布もしています。

インドの中でもクリエイティブ・ハンディクラフトが拠点にしているムンバイは、特に人口が過密した大都市です。
先日もアジア最大級のスラムとも言われるダラヴィ地区でコロナウイルスの感染ケースが報告され、感染拡大の懸念が広がっています。
ただ、このようなスラム街でソーシャルディスタンスを徹底することは容易ではありません。

インドでは60%以上の人たちが日雇いの仕事をしていると言われています。
リキシャドライバーや建設現場の作業員など、今回のパンデミックで最も被害を受ける日雇いの労働者たちです。
クリエイティブ・ハンディクラフトは、より多くの人の支援をするため国内マーケットを広げる計画をしていましたが、いまはいったん棚上げするしかありません。

ロックダウンが明けたら一刻も早く普段の仕事に戻りたいと思っています。
そのためにもみなさまにフェアトレードを支援いただき、この厳しい時を乗り切れたらと思います。

クリエイティブ・ハンディクラフトの詳細はこちら>

サシャ/ インド

いつも手織りシルクや色鮮やかなブロックプリント、インドの伝統技術を用いた手工芸品などバラエティ豊かな製品を届けてくれるサシャでも、オフィスや生産グループ、工房などすべての拠点が休業を余儀なくされていますが、自宅で働ける職人たちは少しでも生産の遅れを取り戻せるよう、プリントや縫製などを少しずつ進めてくれています。
インドのロックダウンは今のところ5月3日までとなっていますが、オフィスのある地区はホットスポットとなっているため、当面の間は封鎖措置が続きそうです。サシャのスタッフはWhatsAppやSkype、Zoomなどを駆使してお互いに連絡を取り合い、生産グループとコミュニケーションを欠かさないようにしています。

また、それぞれが住む地域のボランティアとして、食料品の配布やマスクの提供などを行うスタッフもいます。
皆ひとりひとりができることを進めています。

サシャの詳細はこちら>

タラ・プロジェクト/ インド

インドの首都ニューデリーを拠点に活動するタラ・プロジェクトは、ピープルツリーのハンドメイドビーズを使ったアクセサリーやパレワストーンの雑貨などを30年近くにわたって生産する大切なパートナー団体です。
代表のムーンさんからお便りをいただいたのでご紹介します。

✉‥∵‥∴‥∵‥
タラ・プロジェクトも4週間以上にわたり休業状態が続いています。
短時間で生活必需品を買いに行く以外は誰も外出を許されていないので、すべてのスタッフと職人たちは家にこもっています。

農業や漁業など限られた産業は稼働することを許されていますが、働く場所を失った日雇いの労働者や工場で働く人たちに対する打撃は計り知れません。
その影響はもちろんタラ・プロジェクトの職人たちにも及んでいます。

職人たちは工房の設備を使ってアクセサリーを製作しています。
在宅で仕事をすることは難しく、輸送手段も断たれているため、全く生産ができない状態です。
政府の支援や社会保障もないので、私たちのような小さな事業者が生き残っていくための資金繰りはますます厳しくなりそうです。
周辺の小さな工房はすでに多くが廃業し、このままでは近い将来ほとんどが消えてしまうでしょう。
私たちだけでなくアメリカやヨーロッパの依然厳しい状況により、海外からの受注が減ってしまうことも懸念しています。

こんな状況ですが、タラ・プロジェクトではスタッフやすべての職人たちと定期的に連絡を取り合い、コミュニティで活動するグループを通じて、支援を必要としている人びとに炊き出しや食料品を配る活動を続けています。
また、家を失い自治体が用意したシェルターに避難している人たちへマスクを配りました。
こんな時だからこそ、人のためにできることをしています。
しかし残念ながら、限られた資金の中では全ての人を助けることはできません。

早く状況がよくなって、職人の手による製品がたくさん売れるようになることを願っています。
みなさま、支援と連帯をありがとうございます。私たちは皆、思考と祈りでつながっています。

タラ・プロジェクト
代表 ムーン・シャルマ

タラ・プロジェクトの詳細はこちら>

サイドプール・エンタープライズ/ バングラデシュ

リサイクルサリーやジュートなどの素材を使ったバッグを届けてくれるサイドプール・エンタープライズから現地の様子を聞きました。

✉‥∵‥∴‥∵‥
サイドプール・エンタープライズのスタッフは皆元気です。
ロックダウン環境下のため、全員がほぼ自宅で過ごし、外出しないように心がけています。
ただ、生産がすべて止まっているため、職人たちは収入を得ることができません。
そのためサイドプール・エンタープライズでは、休業が始まる前に、生活必需品購入のための資金として10,000タカをすべての職人たちに配りました。
また、食糧支援として米20kg、小麦粉5kg、食用油1リットル、玉ねぎ 5kgなどを購入するための費用として1500タカを助成しました。

誰もが厳しい状況にありますが、何とか協力しあって切り抜けていけたらと思います。
ぜひフェアトレードのお買い物で支援いただけると嬉しいです。

サイドプール・エンタープライズ
代表 M.ギャスディン

サイドプール・エンタープライズの詳細はこちら>

ジュート・ワークス/ バングラデシュ

ジュートなどの自然素材を使った手工芸品や雑貨を届けてくれるジュート・ワークスからバングラデシュの状況を聞きました。

✉‥∵‥∴‥∵‥
バングラデシュでは国内のほぼ全域で新型コロナウイルスの感染ケースが報告されています。
検査をするにもごく限られた数のテストキットしかなく、また検査機関も十分ではないので、実際の数を把握しきれていないのが現状です。

ジュート・ワークスでは職人たちとスタッフの安全確保のため、3月19日からいまに至るまで、オフィスと各生産拠点を閉鎖しています。
休業中もスタッフへの給与の支払いをしていますが、中には「No Work No Pay」の理念で給与の一部を寄付した人もいます。

いま組織全体で3,500人もの人がロックダウンの影響を受けています。
職人たちに対してはジュート・ワークスの資金からサポートしていますが、ロックダウンが少しずつ延長され、職人たちの食料の貯蔵が尽きてきているいま、更なる人道支援を行う必要があります。

ジュート・ワークス
開発/広報マネジャー ミルトン・スランジット・ラトナ

ジュート・ワークスの詳細はこちら>

バングラデシュ・デヴテック・アソシエイツ/ バングラデシュ

風合いの美しい手織りの生地を使った製品をいつも届けてくれるデヴテックから厳しい現地の様子を聞きました。

✉‥∵‥∴‥∵‥
バングラデシュ全域では、1か月以上ロックダウンが続いています。
当初はごく限られた人数でなんとか手織りや縫製を続けていましたが、いまはオフィスも工房も完全に閉鎖中です。
生産が止まっている間もスタッフには毎月給与を支払い、工賃ベースの職人には家族を養っていくのに最低必要な分を週払いしています。

もともと原材料調達のために資金繰りがタイトな時期に、あと1か月でAW20の製品を出荷というところで休業を余儀なくされてしまい、収入が途絶えています。
政府や支援団体からも援助も受けられない中で、デヴテックで働くスタッフやその家族、合計40世帯もの生活がかかっています。
5月以降どうやってサポートを続けていけるかとても不安です。

これからも組織を存続させ、職人たちの手織りや手刺繍の技術を未来へつないでいくためにも、みなさまの支援を必要としています。

バングラデシュ・デヴテック・アソシエイツ
代表 プロディップ・ゴメス

バングラデシュ・デヴテック・アソシエイツの詳細はこちら>

最後にピープルツリー創設者のサフィア・ミニーからみなさまへ

私たちはこのパンデミックのさなか、家族や身の回りのコミュニティのことに集中しがち(それは人と人とのつながりを再確認するということでもありますが)ですが、世界に目を向けると、苦しい状況に陥っている人びとがたくさんいます。
例えば、4,000万人もの縫製従事者はただでさえ最低限の賃金で日々の暮らしにも事欠くのに、さらにこの事態による影響を受けています。
こういった人びとが困難な日々から抜け出すため、フェアトレードやグリーン・ニューディールは必要とされていますし、いま一度、経済の仕組み全体を見直すきっかけとしたいと思っています。

私たちはどうやって自分や家族が安全に暮らせるかということを考えるのと同時に、フェアトレードの次のアクションも考えています。
ぜひ、フェアトレードの活動、またフェアトレード生産者たちを支援してください。
なぜなら、私たちが”未来”だから。

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ここでご紹介しきれなかった生産者グループの近況や最新情報など、これからもInstagram、Facebook、Twitterで発信していく予定です。

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水曜日

30

10月 2019

手編みニットデザインコンペ結果発表!

Written by , Posted in おしゃれ

こんにちは、商品企画チームのクギミヤです。
皆さまにご協力をお願いした手編みニットデザインコンペが先日投票締め切りを迎えました。
(デザインコンペの詳細は前回のブログをご覧ください。)

普段ピープルツリーのニット商品を編んでくれているネパールの生産者団体「クムベシュワール・テクニカル・スクール(KTS)」のニッターさんたちがオリジナルの編地を考え優秀作品を選ぶこちらのイベント、
今回は、ピープルツリーオンラインショップ、直営自由が丘店、立川高島屋S.C.店の3か所で投票を募り、合計1105名さまもの票をいただきました!
多くの皆さまに選んでいただき本当にありがとうございました。
(プレゼントに当選された方へは順次メールにてご連絡させていただきます。楽しみにおまちください!)

それでは、さっそくですがみなさまの投票により選ばれた優秀作品を、第3位から順番に発表たします!

Sarala Baidyaさんの作品


とても繊細なクロシェ編みが優雅。淡い毛糸の色もあわさって上品な雰囲気が漂う1枚。


「3位に選ばれてとてもうれしいです。皆さん投票いただきありがとうございました。
ニットの仕事を通じて自立した収入を得ることができとても感謝しています。」



Soralaさんが担当している製品はフェアイルセーターのシリーズ。
ベースにはウールの毛糸、柄の一部にバナナ繊維でできた光沢感のある糸を使い立体感のある仕上がりになっています。定番のフェアアイル柄の中にもピープルツリーならではの素材の風合いを加えた1枚です。

KTSを訪問すると誰もが口にするのはKTSのニッターさん達の手編みの速さ。
女性たちが集まって会話しながらリズミカルに針を動かし、小物類なら数時間ほどで編み終えてしまいます。
とは言っても、こちらのフェアアイル柄は緻密な柄を間違いなく入れるためにとても苦労したそう。
熟練のニッターさんでも1枚編み終わるのに1日8時間連続で編み続けたとしても4日ほどかかる大作です。

手編みフェアアイルシリーズはこちら>

第2位 Mitu Maharjanさんの作品


ユニークな編み地が多くのお客さまの注目を集めました!
白と緑のカラーリングもシンプルながらどこかボタニカルな雰囲気が漂います。

「2位に選ばれてとてもうれしいです。
今回賞をいただいたことでまた新しいデザインに取り組んでいこうという前向きな気持ちになりました。
今回の編み地はいろんなニット技術をリサーチして考えました。
皆さん、投票いただきありがとうございました。」



Mituさんが担当しているのはモザイク柄ニットのシリーズ。
肩から胸にかけてモザイク柄をあしらったデザインがポイント。
首元をきれいに見せてくれるクルーネックや裾と袖口に配されたアクセントカラーなど、シンプルに見えて細部にこだわった1枚です。

手編みモザイク柄ニットシリーズはこちら>

栄えある第1位はSajana Maharjanさんの作品


網のように立体的に編まれたモチーフの中から覗くボーダー柄の発想が光る力作!
ほんとうにどうやって思いついたんだろう・・・と思わずにはいられないクリエイティブな作品がダントツの票を集めました。


「1位に選ばれてとても驚いています。
昨年もデザインコンペに参加しましたが優秀作品に選ばれたのは今年が初めて。
また来年も頑張ろうという気持ちになりました。
投票いただきありがとうございました。」


こちらのモチーフを考えたSajanaさん、今シーズンはニット小物を担当しました。
フリンジミトンはふわふわの毛先を表現するため、ひと針編むごとにループ状に伸ばした毛糸を残し、最後にループの先を切ってフリンジ状にしていく特別な編み方をしています。
フリンジシリーズはミトンのほかにも裾にフリンジをあしらったセーターを企画しました。
こんなに自由で楽しいニットを企画できるのもKTSのニッターさんが高い技術力を持っているからこそ。

今回の優秀作品に選ばれたニッターさん達は、来年の世界フェアトレードデーで表彰されます。
残念ながら受賞を逃したニッターさんの作品も優れたデザインはKTSの製品に採用されることもあり、みなさん高いモチベーションを持ってデザインコンペに臨んでいます。
KTSではこのようにみんなが参加できるイベントを企画し、ニッターさん達が意欲を持って働ける環境づくりを行っています。

生き生きと働くニッターさん達から届いたKTSの新作をぜひお手に取ってみてください。

ネパールから届いた手編みのアイテムはこちら>

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水曜日

23

10月 2019

思わず癒されるフェルト雑貨が届きました

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こんにちは。商品企画チームのクギミヤです。
今年は10月に入ってからも夏のように気温が高い日が続いていましたが、ようやくひんやりとした涼しい秋の空気を感じることが多くなってきました。とはいえ、日中はまだまだ汗ばむような陽気。本格的に衣替えするにはちょっと早いこの時期、秋冬の気分をいち早く取り入れられる秋冬小物・フェルトのシリーズをご紹介します。


ピープルツリーのフェルト商品を届けてくれているのは「手工芸生産者連盟(ACP)」。
ネパール全域で活動する小規模な手工芸グループのサポートを行っている団体です。
1984年に38人の生産者と5人のスタッフから活動を始めたグループですが、今では約1000人(90%は女性)もの人々がACPの支援のもと、さまざまな手工芸に携わっています。

1日に3つしか作れない、フェルトハット

手作りならではの温かみを感じるハットは全部で3色。いろんなコーディネートに活躍しそうなシンプルなブラック、鮮やかなワインレッド、柔らかい色味のライトベージュカラーは暗くなりがちな秋冬のコーディネートを明るく彩ってくれそう。
側面に施されたツリーモチーフの手刺繍もポイントです。

作っているのは「スヌジュヌ・ハスタカラ」という女性たちのグループ。
帽子のオーダーがひっきりなしに入る熟練の職人グループですが、それでもひとつの帽子を完成させるのに気が遠くなるようなたくさんの工程が必要です。

まずは、ふわふわの繊維の状態になったウールを平面の型にあわせて少しずつ重ねていきます。なるべく厚みが一定になるようにフェルトの分量を調節するのにも長年の経験が必要!フェルトを重ねながら繊維が絡み合いしっかりとした生地になるよう、石けんとぬるま湯を使ってひたすらフェルトをなじませていきます。


1時間ほどしてやっとこの状態になりました。
でもまだこの段階では大きな袋のようで、最終的にどうやって帽子になるのか見当もつかないですね。
この平たい状態のフェルトから型を抜いて、今度は立体の木型に入れて成形していくのですが、この作業が圧巻!

絶妙な力加減でみるみるうちに帽子の形を成していく様子はまさに職人技。
簡単にやっているようにも見えますが、途中のフェルトを重ねる工程が不十分だったり、無理に引っ張ったりすると、いとも簡単にフェルトが破けてしまう繊細な手仕事。
何度もフェルトの厚みを確認しながら生地をならしていく丁寧な作業が求められるため、1日に3つまでしかつくることができません。

フェルトの帽子はこちら>

とぼけた表情がキュートな小物たち


ポーチやキーホルダーも帽子と同様、フェルトの繊維を重ねてつくっています。目や胴体の模様の部分などの細かいパーツは、フェルト用の針をちくちく刺して表現しています。
手仕事とは思えないような正確さで商品をひとつひとつ仕上げてくれますが、それでも驚いた表情の子がいたり、瞳の大きな子がいたり、「個体差」というより「個性」と言いたくなるような愛らしさにあふれた商品になりました。


インパクト大の動物モチーフシリーズ。私も定期入れにフェルトのポーチを使っていますが、ポーチを見た友人から「かわいいね!」と必ず声をかけられます。遊び心のある小物類を鞄の中に忍ばせて置くだけでなんだか楽しい気分になれます。

フェルトのキーホルダー&ポーチはこちら>

フェルトのブローチ


軽くて使いやすいフェルトのブローチは、シート状にしたフェルトをカットして繋ぎ合わせています。
素朴で普段使いしやすいチョウチョのブローチは1つ700円(+税)とお手頃なので、何個か色違いで買って重ねづけしてもかわいいです。

フェルト&ビーズのスクエアブローチは、シックで落ち着いた雰囲気をイメージしました。きめ細かい繊維のフェルトを使っているので表面が滑らかで高級感があり、またガラスビーズがよいアクセントになっています。
フェルトのアクセサリーはこちら>

今回ご紹介した商品以外にも、思わず笑顔になってしまう動物モチーフの楽しい雑貨がたくさん入荷しています。まずはぜひオンラインショップで見てみてくださいね。

フェルトのアイテムはこちら

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水曜日

9

10月 2019

インドから届いた軽やかなハンドプリントのストール

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こんにちは、商品企画チームのクギミヤです。
普段のコーディネートに気軽に取り入れられるストールは、ハンドペイントや手染めなど、手仕事ならではの技がギュッと詰まった人気商品。
2019年秋冬コレクションも職人の技が光るストールがたくさん届きましたのでご紹介します。

手染めウールストール


グレーはスクエア、イエローはトライアングル、ブラックにはサークル、色ごとに異なる模様が染め抜きされたストール。
どこか日本の絞り染めを連想させます。

届けてくれたのはインドのフェアトレード団体「サシャ」の元で活動するプリントユニット「ウシャグラム」。
サシャのオフィスがあるコルカタ市内から車で3時間ほど、ゆったりとした時間が流れる郊外のナディアという村で活動するグループです。女性たちが生地の染色のほか、バティックプリント(ろうけつ染め)、カンタ刺繍など様々な手工芸を行っています。


広々とした中庭にはどこかリラックスしたムードが漂います。

模様の染付けは「クランプダイ(Clamp Dye)」(締め具による染色)と呼ばれる手法を使っています。

型と、締め具(=クランプ)


180x70cmと大判のスカーフなので、大きな生地を2人がかりで丁寧に折りたたみ、型を布に固定します。
型がずれたり染料がしみこんだりしないよう、固く締めます。染色の工程は、ウシャグラムから数時間離れた場所にあるアゾフリー染色の設備が整ったプリント工房で行うことに。

折りたたんだスカーフは染料の入った大きな鍋へ。
重なった布の奥まできれいに色が入るよう、絶えず動かしていなければならないので、一度に2-3個ずつしか染められません。湯気の熱気を受けながら、懸命に鍋をかき混ぜます。

染色が終わったスカーフはたっぷりとお日様の光を浴びて乾かされます。

じつは本生産がスタートする前、ウシャグラムで大変なことがありました。
昨年末に施設の一室が火事にあい、たくさんの大切な道具が燃えてしまったとのこと。
誰もいない深夜に出火したため一室が全焼してしまったそうですが、働く人たちは皆無事だったのは幸いでした。
そんな大変な中でもなんとか予定通りストールを仕上げてくれました。

クランプダイストールはこちら >

ハンドペイントストール


こちらのストールを届けくれたのは芸術的なプリントを仕上げてくれる「サードアイ」。
今季のデザインテーマ「Soothing Place」(癒される場所)をイメージした素朴な木々をハンドペイントで表現してくれました。

まずは軽やかなガーゼ素材の生地に、秋の陽だまりのようなあたたかいブラウン色を施していきます。
サードアイでは伝統的な木版のブロックだけではなく、ブラシやローラー、時には木の葉(!)まで使い、こちらが伝えたプリントのイメージを生地の上に表現してくれます。今回は繊細なガーゼ素材の生地なので、ベースの色はローラーを使ってプリントすることになりました。

こちらは木々のプリント風景。
指を使って木やドットの模様をつけています。
機械で表現できない、ちょっとした掠れや濃淡がプリントに奥行きを与え、
1点1点個性の異なる、世界にひとつだけのプリントストールが出来上がります。
プリントに多少の個体差がありますが、それも大量生産にはない魅力です。

シックな色合いで秋冬の落ち着いたコーディネートにもぴったりのストール。
ぜひワードローブの1つに加えてみてください。

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水曜日

25

9月 2019

ネパールから届いた手織りのバッグとポーチ

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こんにちは、商品企画チームのクギミヤです。
2019年秋冬コレクションがいよいよ発売になりました。商品企画チームにとっては、サンプルづくりから、本生産に向けた糸や生地のチェック、生産状況の確認と、約1年に渡り見てきた商品ですが、改めて無事ネパールから出荷し、店頭にディスプレイされているのを見ると気分が上がります。
今日はたくさんの新作の中でもネパールから届いた手織りのバッグとポーチをご紹介します。


届けてくれたのは15年以上ピープルツリーと一緒に活動しているフェアトレード団体ニュー・サドル。多くの人で賑わう市街の中心からバイクで30分ほど行った、カトマンズ盆地を眼下に望む自然豊かな村「カパン」に拠点を構える団体です。1989年にハンセン病患者の療養所として活動を始め、1997年から手仕事による収入プログラムをスタートしました。

世界的には年々患者数が減少しているハンセン病ですがネパールではまだ多くの患者が治療を受けています。(WHOのサイトより)早期の診断や適切な治療によって完治するうえ治療中の患者からも感染することはありませんが、患者や治療を終えた人は未だ根強い偏見や差別にさらされ仕事の機会を得ることが難しい現状があります。

ニュー・サドルでは、運営するリハビリセンターでハンセン病の回復者の方々のサポートを行うとともに、彼らが安定した収入を得られるよう、手仕事による製品づくりのプログラムを行っています。このプログラムにはハンセン病の治療を終えた人々だけではなく、社会的・経済的に立場の弱い女性たちも参加しています。

腰にストラップを渡して機織りする伝統技術。バックストラップ織りシリーズ


こちらは、今回の「バックストラップ」シリーズのポイントとして使われている手織りの生地の工房。
織り手の前方に長いタテ糸が天井近くまで張られ、そのタテ糸が弛まないよう織り手は腰の後ろに回したストラップに体重をかけています。バック(腰)にストラップを渡し機織りする様子から「バックストラップ織り」と呼ばれる技法で、アジアや南米などネパール以外の地域でも同様の技術が古くから伝承されています。


シャトルを使って繰り返しヨコ糸を通し、布を織りあげます。
ヨコ糸を往復させるたび、手元の木を使って丁寧に目を整えるため、
しっかりと目の詰まった丈夫な生地が織りあがります。
今回の製品に使われているような細いストラップから、数十cmほどの幅の布まで、
製品に応じてさまざまな布を織りあげることができます。

とてもシンプルな構造の織り機ですが、腰でタテ糸の張り具合を調節しながらヨコ糸で柄を織りあげるため、美しい織り目を生むにはコツと経験が必要とされます。


このユニットで働く人たちの中には手先の欠損など、ハンセン病の後遺症を残す人も多くいますが、みな笑顔で自信に満ちています。夫婦ともに20年以上こちらのユニットで働くベテランも!
指先が丸まってしまい手織りの仕事も難しい人は、糸を巻く作業をするなど、
みんなで力をあわせてひとつの製品をつくりだしています。

バックストラップシリーズはこちら>

世代から世代へ口承される伝統技術 ダッカ織りシリーズ

毎シーズン大人気のダッカ織りのバッグも新作が入荷しました!
ダッカ織りはネパールの少数民族、リンブー族とライ族の女性に代々口承で伝えられてきた伝統技術。
独特の風合いが美しい模様や色合いを表現するためには、とても緻密な手仕事が必要とされます。

こちらは、ダッカ織りの模様を織っているところ。
頭の中にある完成図に沿って、ヨコ糸を差し込んでいき、まるで刺繍を施すように模様を描くという作業を繰り返しています。

織り手は生地の裏から、表地を想像しながら糸を通していきます。
パターンの配置、大きさが一定になるよう模様を描くためには、長年の経験と技術が求められます。
そのため、熟練の織り手たちでも1日に数十cmしか生地を織ることができません。


今回はそんなダッカ織りを使ったショルダーバッグや、ちょっとしたお出かけに重宝しそうなトートバッグ、
たっぷり入るポーチなど、普段使いにぴったりな商品がそろいました。

ネパールではダッカ織りの生地は女性たちが身に着けるスカーフや、成人男性が被る「トピ」と呼ばれる帽子に多く使われ、色柄も明るく華やかなものから落ち着いたトーンのものまでほんとうにさまざま。

こちらはニュー・サドルが運営する養老院の風景。ハンセン病の治療を終えた人や近隣地域の身寄りのないお年寄りなどが暮らしています。真ん中の男性2人がトピを被っています。

日本から遥か遠く離れた土地に脈々と受け継がれる伝統技術を日常に取り入れることができるのは、手仕事を大切にするフェアトレードならでは。バッグやポーチ、日々使うものだからこそ、隅々までストーリーが詰まった愛着のある品を選びたいですね。

ダッカ織りシリーズはこちら>

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水曜日

31

5月 2017

人気のドライフルーツ・ゴールデンベリーが残りわずか!

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アフリカの太陽の恵みをいっぱい浴びた
力強い味わいのドライフルーツ。

ピープルツリーのドライフルーツは、
一番おいしい収穫期のフルーツのおいしさをそのままぎゅっと閉じ込めています。
そのため、ドライフルーツといっても生のフルーツと同じように「旬」があるのです。

なるべくたくさんお届けできるよう仕入れていましたが、
「ライチ」はおかげさまで、一足先にすべて完売してしまいました。
そして「ゴールデンベリー」も、このままいくと夏には完売してしまいそう!
未開封でしたら2018年4月まで賞味期限がありますので、
今のうちにまとめ買いもおすすすめ♪

今回完売したら、次回の入荷はまた来年になりますので
ゴールデンベリーファンの方、または食べてみようかなという方は
ぜひぜひ、お急ぎくださいね~!

ゴールデンベリーはこちら≫

「ゴールデンベリー」とは食用ほおずきのことです。
ほおずきはトマトと同じナス科で、日本では観賞用のイメージが強いですが、
欧米では「ストロベリートマト」と呼ばれ料理にもポピュラーに使われる食材。
最近は「アンチエイジングフルーツ」としても熱い注目を集めています。

乾燥させる前のほおずき。断面を見ると「トマト」というのも納得。

ドライフルーツにすることで、うまみがぎゅっと凝縮され、
しかも、スナックのように気軽に食べられる、体にもうれしいおやつ。
酸味の中にほのかに感じる甘味がクセになる一品で
スタッフの間でも大人気!

そのまま食べてもおいしいですが、
グラノーラやサラダなど、料理との相性もぴったりです。
ヨーグルトに入れて食べると、ゴールデンベリーの酸味が
ヨーグルトの甘さを引き立てます。
つぶつぶの食感もたのしい。

サラダのおいしいアクセントに、毎日の健康のためヨーグルトと一緒に!
ぜひ、いろんな食べ方に挑戦してみてくださいね。

フェアトレードドライフルーツ・ゴールデンベリーはこちら≫

その他のドライフルーツはこちら≫

金曜日

19

5月 2017

初夏のおすすめアイテム

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こんにちは、通販のタカチホです。
若葉が芽吹き、風の香りも夏めく5月ですが、
気温の変化も大きく、お出かけの装いにも悩みますよね。

今日は、変わりやすい5月の天候にぴったりのおすすめアイテムをいくつかご紹介します。

 

\ 軽めの羽織りに /
オーガニックコットンライトスウェット ドレープカーディガン

薄手ながら二重構造で仕上げた、今の季節のアウターに最適のカーディガン。
肌ざわりもバツグン!
きれいな落ち感のドレープが目を引きます。

 

\ 紫外線対策に /
手編みマクラメリボンつきハット

コンパクトなシルエットのシンプルなハット。
最も紫外線が強いといわれる5月の日差しをよけて、ファッションのポイントにも。

 

\ 寒暖対策に /
手織りビッグブロックチェックストール

朝夕の気温に差があるこの季節、1枚用意しておくと安心なストール。
日差しの強いときは日よけにも使え、冷房対策にも便利です。

 

今の時期、そしてこれからの季節にも 持っておくと便利なアイテム3種をご紹介しました。
走り梅雨のこの季節、日々の装いを楽しく、そして機能的に、
初夏のファッションを楽しんでいきましょう。

オンラインショップはこちら≫

木曜日

18

5月 2017

\今すぐほしい!/春夏人気ランキングTOP5 

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ピープルツリーの春夏コレクションより、人気アイテムTOP5をご紹介します!
衣替えも終わり、今年のアイテムを買い足したいな~と思うこの時期、
ぜひ参考にしてみてくださいね。

まずは、第5位からの発表です。

【第5位】ストライププリントコクーントップ 


海流のようなやさしくて繊細な手描き風ストライプ。
透け感があるのでインナーとの重ね着を楽しめます。
涼しげでこれからの季節にぴったりの1枚!

 

【こちらもおすすめ】手織りイカットギンガムチェックトップ


ピープルツリーらしい手織りの風合いが感じられるギンガムチェックがかわいい。
Mサイズが完売していましたが、再入荷しました!

 

【第4位】ライトスウェット ノースリーブワンピース


保温・吸水・伸縮性に優れた肌ざわりのいいライトスウェット。
お手頃な価格(7,900円+税)もうれしい。
今の季節、デイリーウェアとして活躍しそう。

 

【第3位】シーフォームプリント Tシャツ


手描き風のチェックにガラスの浮き玉や泡をイメージしたドットをプリント。
腰まわりをカバーできる長めの丈もうれしい。完売していた商品が再入荷しました!

 

【第2位】半袖チュニックワンピース


オーガニックコットンのやさしい肌ざわりが感じられる天竺のチュニック。
グリーンが特に人気。ストールやカーディンガンとも合わせやすいシンプルなチュニックは
1枚は持っておくとコーディネートの幅が広がります。本日再入荷!

 

【第1位】&OrganicフレアVネック半袖Tシャツ


大人の洗練が漂う、スラブ天竺のシンプルで贅沢な日常着のシリーズ。
「&Organic」が発売以来、大人気!
首まわりがきれいに見えるVネックトップが特に人気です!スタッフの間でも流行中♪


また、完売していた&Organicのサルエルパンツとロングカーディガンのネイビーも再入荷しました!
数量限定ですので、どうぞお早めに!

▼&Organic サルエルパンツ

▼&Organic ロングカーディガン ダークネイビー

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▼ピープルツリー オンラインショップはこちら≫
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金曜日

14

4月 2017

母の日におすすめ!フェアトレードギフト

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こんにちは、通販のクギミヤです。

5月14日(日)の母の日まであと1か月ですね。
私は、毎年どんなものをあげようか迷いに迷ったあげく
プレゼントを買うのもギリギリになってしまうので、
今年こそは余裕を持ったギフト選びを決意しています。
みなさまはもう母の日のギフト、考え始めていますか?

フェアトレードの製品はどれも素材と工程にこだわって
ひとつひとつ人の手で時間をかけてつくられたものばかり。
そんなこだわりのアイテムを日々の暮らしの中に取り入れると、
いつもの生活が少し特別なものに感じられそう。

今回は、ピープルツリーの商品の中でも
特にギフトとして人気のある商品をご案内します。

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ダッカ織り ミニトートバッグ
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普段づかいにちょうどいい大きさのバッグ。
財布や携帯など、日常的に使うものを入れてもまだちょっと余裕があります。

こちらは、ネパールの少数民族の女性に伝わる「ダッカ織り」という生地で
つくられています。ダッカ織りの技術は代々口承で伝えられてきたため、
模様の型紙が存在しません。
複雑な模様を表現するためにたくさんの時間を要するため、
1日40センチ程しか織ることができません。

そんな貴重な生地を使ったバッグなら、
特別な人へのプレゼントにぴったりですね。

ダッカ織り ミニトートバッグ≫

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オーガニックフレーバーティー&ドライフルーツ
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名園の誉れ高い、インドの「マカイバリ茶園」のダージリンティーに、
ほのかに広がる香りをつけた贅沢なフレーバーティーのシリーズ。

天然由来の香料のみでつくられるフレーバーティーは希少です。
また、環境に配慮した、土に還るトウモロコシの繊維からできたティーバッグもこだわりのひとつ。
テトラ型のティーバッグだからカップの中で茶葉がゆったりと広がり、
手軽なのに本格的な香りが楽しめます。


バタバタする朝や、ほっとひと息つけるティータイムのおともに。

オーガニックフレーバーティー≫

フレーバーティーと一緒にドライフルーツを贈るのもおすすめ。

農薬・添加物不使用、無加糖で、
素材が持つ素朴で濃厚なうまみが特徴のドライフルーツ。
フレーバーティーとセットにして贈ると喜ばれますよ。

オンラインショップでのいちばん人気は「パイナップル」。
スタッフの間で好評なのは「ゴールデンベリー」です。
「ゴールデンベリー」は食用ほおずきが原料。
ほおずきはトマトと同じナス科で、日本では観賞用のイメージが強いのですが、
欧米では「ストロベリートマト」と呼ばれポピュラーに使われる食材。
最近は「アンチエイジングフルーツ」としても熱い注目を集めています。

ドライフルーツにすることで、うまみがぎゅっと凝縮され、
しかも、スナックのように気軽に食べられる、体にもうれしいおやつです。

フェアトレードドライフルーツ≫

 

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手織りコットンリネン ストール
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ふわっと軽いつけ心地の手織りストール。
麻とコットンの混紡なので、さらっとした肌ざわりで、これからの季節にぴったり。

ストールは服装に合わせて毎日変えるものだから、
何枚も揃えておきたいもの。
シンプルなトップスとボトムスでも、
ちょっとストールをつけることで、おしゃれな印象になります。

手織りコットンリネン配色ストール≫

 

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手漉き紙のノート
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ただ今プレゼントキャンペーン中の「母の日特別ラッピングバッグ」と
同じ柄を表紙にほどこしたノート。
中の紙もすべて手漉きの紙でできています。
日本の和紙とひと味違ったバングラデシュらしい
手漉き紙のぬくもりが感じられるノートです。

こんな特別なノートに書くと
日々のメモや日記などの日常も大切なものになりそうです。

ジュートの手漉き紙の花模様ノート≫

オンラインショップはこちら≫

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母の日限定ラッピングバッグプレゼント中! ※終了しました
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※(2017/4/21)好評につきラッピングバッグの在庫がなくなりましたので、
ラッピングバッグキャンペーンは終了いたしました。

ただ今、オンラインショップで8,000円(税込)以上お買いものいただいたお客さま全員へ、
母の日限定ラッピングバッグをプレゼント中!

バティックプリントで模様をつけたラッピングバッグです。
リサイクルサリーのひもをリボンして使ったり、市販のプレゼントタグをつけたり、いろんなラッピングが楽しめます。
(※プレゼントはラッピングバッグのみです。ラッピングリボンやタグはついていません)

ギフトバッグ

〇ギフトバッグの大きさ : タテ37cm × ヨコ23cm

プレゼントはなくなり次第終了いたしますので、どうぞお早めにご検討くださいね。